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コーヒー嫌いなあの子

私は会社で『コーヒー』を扱う部署にいます。
そんな私に
「私、コーヒー飲めないんだよね。」
「でも、コーヒー味のスイーツは好きだよ。」
という友達がいます。

コーヒー味ってなんなんだろ?

並んでいる商品の裏に
≪コーヒー風味≫と記載のある食べ物や飲み物があります。
見た目もなんだかコーヒーの色をしていたり…

いや、『○○風』ってなんだ?

いつもなんか、
ちょっと”もやっ”とするものがありました。

もちろん調べれば、
どういうものなのか、どういう成分が調合されているのか、
色々と“答え”は出てくるんですが、
私のすっきりしない理由は多分、”そこが知りたいわけではない”。

「なんで、○○味や○○風という商品が開発されたんだろう。」

きっとここが知りたかった。

それに気づいた時、
『コーヒー嫌いでコーヒー風が好き』なあの子の言葉たちが、
すごくストンと落ちてきました。

あの子が言うには

コーヒー好きとは『余裕のある人』。

「その日の気分によって自分好みのコーヒーを楽しんだり、
 自分のご褒美に高級なコーヒー豆を奮発して買ってたり。
 そういう、ちょっとした贅沢を楽しむ余裕がある人たちなんだ。」と。

あの子は、そんな印象をもっているようです。

さらにあの子は、コーヒーの苦さがとても苦手。
あの吸い込まれそうな黒い液体に溺れるほどのミルクを入れ、
秋の落ち葉のような柔らかい色になるまで混ぜないと
飲むことができない。

そして、『コーヒーを飲む』。
そんなちょっとした贅沢を楽しむ余裕が、
今は、ない。

だからこそ、コーヒー好きに憧れる。

そして、コーヒーの苦さが苦手なはずなのに、
その苦みにすごく魅了されることもあるようです。

それは、ティラミス。

コーヒーがたっぷりと染み込んだふわふわの生地に、
甘さと爽やかな酸味が立つマスカルポーネチーズの入ったクリームを乗せ、
仕上げにさらさらのココアパウダーをどっぷり振りかけた
あの、イタリア生まれのお菓子です。

まっすぐに下までスプーンを入れると、
三位一体となったその味わいが口の中に広がります。

最初に鼻を抜けるのは、コーヒーの大人な味。

この時ばかりは、
「お、来たな。待ってました!」
そう思わずにはいられない、あの苦くも甘いコーヒー味。

そして次にくるのは、
包み込むような優しいマスカルポーネチーズのこれまた大人な味わい。

合わさった時の何とも言い難いあの幸せな味を、
『贅沢』
と呼んでいいのではないだろうか。

そう。
ティラミスを食べるときだけ、
憧れのコーヒー好きの“余裕のある人”になれる気がする。

あの子にとって、
コーヒーは「大っ嫌いで、大好き」な味。

嫌いの裏は好きになりたい

世の中の○○味や○○風という商品が開発されているのは、
好き側の人から嫌い側の人へのアプローチであり、
また、嫌い側の“好きになりたい”。
そんな思いも入っているんじゃないのかな?

色んな人に食べてほしい、飲んでほしい。
そして、喜んでほしい。

また一つ、大切な気持ちを
コーヒーから教わった気がします。

私はコーヒーが好きです。
好きには好きの視点があり、
その視点はコーヒー好きにしか見えていなかった視点。
今回、当たり前のようで、
当たり前すぎて見えていなかった視点を広げてくれた。

あの子の話は、とても面白い。

私の”好き”が”嫌い”なあの子に
『ありがとう』を込めて。

今日はなんか、詩人のようですね。